寒い日々

最近は、雪山を徘徊したり。

岩の雪下ろしをしたり。

雪解けの染み出しでびしょ濡れの岩を拭いたり。

おかげで体調を悪くしたり。

新しいプロジェクトを見学したり。

久々にジムトレをして思いがけず身体が動いたり。

天気予報をみると、そろそろ寒さの底も抜けてくるかな〜と思いつつ。

そんな日々です。



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模索

翌週。

この日はこの時期にしては気温が高め。




某所で岩探し。

話を聞いていた通り凄い岩が見つかった。

また楽しみが増えた。

里エリア。

この日は日陰でもさほど寒くなく。

普段は触らないような岩で遊ぶ。

そんで上に移動。

この日は滅度から。

TM君とSunny君が居た。

2人は朝からたくさん登っていたようで。



滅度は相変わらず2手目の精度が悪い。

…。

TM君はスーパーな初段を気合いのトライで登っていた。

良い登りを見れてモチアップ。

一旦パンドラムに移動。

もしやと試したムーブ。


単発だが初めてランジが止まった。

下からこの体勢になれれば…。

その後TM君と一緒にトライ。

彼のトライを見てて、一旦放棄したムーブも再度試してみる。


非力ならそれなりに色々と模索しないとダメだな。

ただただ日数だけかけてても進展は無い。

より可能性が高いやり方をトライ毎に見つけていくしかないね。

自分ではそうしているつもりでも、やはり盲目になってしまう事があるようだ。

一人になったところでまた上に移動。

2手目以外は少し感触が良くなったかな。

実家帰ったついでに岩探し。

ぽつぽつとボルダーはあったが登りたい、って衝動にまでは。

優先順位はかな〜り低め。




IMG_3351.jpg




強い寒波がまた。

これ以上は雪が降らないで欲しいな〜。



微々たる

年末は予定していた日に雨に降られたり。

温泉などに行って久々に家族とゆっくりした時間を過ごした。




年始は3日から始動。

恵那に向かうも気温は低い。

里エリアに行くとうっすら雪。

岩を登るには問題なさそうだ。




パンドラムに行くと先客が。

名古屋に来て何気にお初のK川さんだった。

アップをして一緒にパンドラムをトライ。



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クライミング歴やほぼ同じ、年齢も同じ、岩好きという事もあって共通の話題も多く。

フランケンユーラやルートの話なんかも聞いて、行きたくなってしまった。

パンドラムはランジで飛び出す時の足の置き方などを教わり、感触が良くなった。



その後K川さんは移動。

1人でトライ。

日が陰ってくると寒さも増す。

色々と試行錯誤し右手の持ち方も修正。

ランジの左手も捉えだして振られるところまで距離が出始める。

身体が外に出過ぎてしまっているようで止まる事は無く。

結局この日は登れなかった。

1日パンドラムに阻まれ上の岩に上がることもなかった。

おかげで感触は良くなったけれど。



先週はさらに積雪。

里エリアにすら上がれるか躊躇したが。

寒すぎてクライミングどころじゃなかった。

出だしから出力を上げなきゃいけない課題は寒すぎだとキツイ。

2月は気温と相談して行き先を決めるか〜。

『HAKUJIN(ハクジン)』

課題名の『HAKUJIN(ハクジン)』。



名前の由来には2つ意味がある。

漢字で表すとこうなります。

“迫人”と“迫仁”。



岩場であまり人に会う事は少ない。

それはあまり多くの人がやらない課題をやっているのと、多くの人が行っているエリアに行っていないからだと思う。

協調性が無いのが一番の理由だな。

たま〜に岩場で会う人と話す機会があったり、話している内容を聞くととて〜も疑問に思う事がある。




「この課題の動画って無いですよね?」

「この課題の動画ってどこかで見れますか?」

とか…。




なんだかな〜、と感じてしまうのは俺がおかしいのかな。




自分も簡単に登れない課題は自撮りをする事が多々ある。

自撮りしたムーブを見てあれこれ考える事もある。

ムービーを区切って画像としてblogにアップする事も多々。




でも昔みたいにそれをyoutubeにあげようとか今は思わないな。

それに値するものなのかも疑問。




色々なサイトやSNSで気軽に、写真や動画を使ったパーソナルな投稿が出来る様になったのは特に問題ではなく、どういった内容をアップするのかって問題だよなとは思う。

見る側にも責任はあるけど、作ったりUPしたりするのも責任があるということ。

まあ俺が見なきゃ良いんだけどわざわざUPしなくても、と思う。





岩を登る過程を動画に撮っているのか、動画に撮るために岩に登ってるのか。

向き合うのは目の前の岩であって、人では無いという事。

(人に見せる、見られる)動画を撮る事に価値があるのか、登る事に価値があるのか。









取り巻く生活が色々と便利になっていくのは人類の進歩かな。

でも必ずしも便利で楽なものが良いとも限らないのでは。




便利な都会の暮らしより、田舎での暮らしを選ぶ人も居る様に。

何でもかんでも簡単に手に入るより、自分たちで作ったり工夫して手に入れた方がきっと良いはず。

購入したものより、手作りのものの方が良いってこともある。

ものの価値を決めるのはその人の基準があるから、必ずとは言えないけれど。




クライミングの話にもどると、登るためのプロセスが“楽”であったり“効率的である事”が良いとは限らないという事。



冒頭の動画の話は一例なんだけど。



なんと言うかクライミングとか山とかだよね。

冒険的な要素があるカテゴリーは“楽”であったり“効率的である事”が良いとは言えない気がする。

雨や悪天候の中での登山は、それはそれで楽しい訳で。

雨や悪天候の中でのクライミングはそれはそれで…。



出来ない事を自力で克服していく事。

未知で不確定な1手1手を出し続けるという事。

気候や条件を含め、その瞬間の判断で困難を切り抜ける事。

そういう部分を楽しまないと、岩登りを楽しさを楽しめていないのでは。




外岩に行くって言うけど、形状だけの岩を登って居る人って多いのではないかな〜。

効率的かつ確実に安全な岩登りは楽しいのかな。

その状況をその人の鍛錬や努力によって、 築き上げられたものだったなら良いけど。



誰かの言葉を借りるならば「ロックはあるけれどクライミングはどうなってしまったんだい?」。



あえて危険を冒す必要は無いし、困難や難しさを追求することもない。その人の身の丈にあった岩登りがあるとは思う。

しかし元来岩登りは危険なもので、それを含め楽しめるかどうかだと思う。

たとえ今トライしている課題で、大きな怪我をしてクライミングをできなくなってしまっても、

俺はそれはそれで受け入れられるかな〜と思う。

それなりのリスクを承知でやっているから。




迫り来る“人”では無く。

“仁”に迫りたいという思い。



仁(ジン、ヒトしい)…思いやり。いつくしみ。(特に、儒教の根本理念として)自他のへだてをおかず、一切のものに対して、親しみ、いつくしみ、なさけぶかくある、思いやりの心。



自然や環境に対する敬意。

クライミングや岩登りに関わっている人々に対する気持ち。

この気持ちがクライマーにあれば岩場での諸問題(ゴミ、駐車問題、マーキング、チッピング、マナーと岩場そのものの管理や存続等)も起こりづらいだろうし。

まあそんな簡単な事では無いんだろうけどね。




スポーツや趣味。

競技人口が増えること、その業界に関わる人口が増えることがそのジャンルの規模が大きくなりメジャーになることではない気がする。

肝心なのは良い部分も悪い部分も、その本質を知る人の人口が増えること。

そこに関わる人々が未来永続性をもって、それを良くしていこうとして、それを続けれれるかだと思う。

各々がそれやそれに関わってくる人たちに対して思いやり、いつくしみの心を持てるかってことかな。




あくまで趣味でやってる人間だから気楽なことが言えるのかな。



完全に親父の小言になってしまった感が。





遅ればせながらあけましておめでとうございます。

調子は悪くないので今年もしぶとく”ロッククライミング”や”岩登り”を続けていきたいと思います。


<追記>
誤解を招かないためにもだけど、一生懸命登ってる、“クライミング”をしている映像や写真を見るのは好きです。

それはグレードの問題ではなくて、その人が、その状況で、“その人のベストなチャレンジ”をしているのは見ていてワクワクする。

そういう動画や写真はもっともっと観たいな〜と思う。

そこをモチベーションにしている人もいると思うので。




Meaning of challenging.

初めてこの岩を見たのは何年も前に、Joeさんたちとドーラのエリアに初めて来た時だった。

その時はドーラやラードをトライしたりしていた。

ひときわ大きいこの岩は目についていたけれど、あまりの大きさにいざ登ろうとは思わなかった。



月日は流れまた下呂に行く様になり、ふとこの岩の事が気になった。

今なら登れるんじゃないかと。



過去にも瑞牆や下呂で、初登という経験は何度かはあった。

しかしさほど難易度の高いクライミングではなく、どれもその日の数回で登れるものだった。



今回のような大きな岩にラインを見い出し、整地をし(着地点岩を動かし整地をし、木を切りました)、掃除をする。

岩の裏の木で支点をとり、上部の掃除やホールドの確認(不意に欠けたり剥がれたりしないか)。

そしてムーブを作る。



いざトライをしてみるとムーブが出来なかったり、強度が高かったり、難易度の高いクライミングを要求されるものだった。

果たして登りきる事が出来るのか?という疑問を持ちながらのトライだった。

途中ホールドの大きな変化があった際は、もう出来ないのでは?という感覚もあった。

(その可能性も十分にあったのだけれど。)

今回はたまたま運が良かったのかもしれない。

違う方法を何度か試み、新しいやり方を見つけた。

よりライン取りも良いものになった。




後は設定したスタートから繋げて上まで登れるか。

ボルダーとして比較的大きなサイズの今回の課題は、必然的に手数が多かった(トータルで13手)。

内容としても劇的に悪い1手(自分としてはリップ奥に左手を飛ばす1手が1番強度が高いと感じた)があるというより、

出だし、中間、上部と比較的一定の悪さがあるムーブをこなし、高度を上げていくという内容だった。

トータルでそのムーブをこなしきる事が出来るのか。




ムーブが出来る可能性が解決した後は、恐怖感を克服するだけだった。

下部をいかにヨレずにこなし、いかに平常心を保ち1つ1つのムーブを間違いなく確実に遂行するか。



残された2つの問題を解決するのが、大きな課題だった。





<2017.12.24>



当日は曇りで夕方から雨の予報。

週間予報をみると来週からまた雪が降る可能性があった。

もう少しコンディションが良さそうな日を選びたかったけど決行。

色々と下準備がありそうなんで早めに出発。

下呂に着くと太陽も出てきた。



10時頃ドーラのエリアに着くと、大半の岩の上は濡れていた。



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この時期このエリアは日が当る事が無い。

トライするか迷ったが目的の岩まで行ってみた。



岩の高さのせいかフェイス面は乾いていた。

ただ上部は他の岩同様濡れていた。

年内最後のチャンスかな、という思いもあったのでトライする事に。

念のため持参したタオルで上部を乾かす。

最後に使う3箇所のホールドがびしょ濡れ。

上部からの染み出しを抑え、何度か拭いているといくらかマ シになった(結局トライ中もタオルは岩の上にのっけたまま)。



結局13時過ぎ位まで、タオルやチョークを使って上部を乾かした。

気温も少し上がり回りの岩もいくらか乾いてきていた。

突如下流から強めの風が吹き始めた。



濡れていた上部のホールドもほぼ乾き、コンディションもいくらか良くなった。



マットを配置し下部のムーブの確認。

しばらくおいて1回目のトライ。

上部でヒヨって降りた。



疲れた身体で上に突っ込むのは危険だと判断。

やってもあと1〜2回かな〜と考えていた。



長めに休んでいざ2回目。

下部をこなし高度を上げる。

左手遠いリップとり、そんで右手のカチ、左手を1つ送ったところで手がつりかけた…。

我慢して右足ハイステップ、ここではもう落ちれない。

右手でガバをつかんで足上げ。

後は慎重に岩の上へ。




何とか登る事が出来た。


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(3手目のカチ取り)



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(リップへの左手出し、ここからマントルまでが核心)



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(最後の乗り込み)



これまでとは初登までのプロセスが全く違った。

費やした時間も労力的にも技術・精神的にも。



結果的にその2つの問題を解決し、岩の上に初登という形で立つ事が出来た。



出来るのか?という疑問を持ちながらのトライ。

未知で不確定な1手1手を出し続けるという事。

暴れる恐怖感を抑え岩の上に立つ事。

不確定なものが確信に変わった瞬間、クライマーとしての喜びを改めて感じた。

気力や体力があるうちに良い経験が出来た。

クライミングを続ける目的の一つは達成できた。



触った事のないルートのトライや、ハードな課題のリピートも楽しい。

しかしプロジェクトをトライしている時は格別なものがあった。



登れたら最高だろうな、嬉しすぎて叫ぶかな?

とか登れる前は思っていたけど。



登れて良かったという安堵感と、終わってしまったという喪失感が同時にあった。

もう少しこの岩にトライをしていたかった、という気持ちもどこかにあったのかもしれない。



グレードの話。

気持ち的には“UNGREDED”とか言いたいところだけど、散々色々言っといて目安を提示しないのも無責任なんで。

改めて考えるとざくっと2〜3段くらいかな。

トライしたのは掃除や整地などの準備を含め、約4日間。

うち1日はほぼ作業だったかな。



下呂のドーラ、ラード、あうん、アップニアなどの2段よりは確実に難しい。

高さのある直登系の課題では恵那のカマイタチやレッドブル、エンパシーあたりと同じくらいかな〜と。

(いずれも2日くらいで登ってるんでその辺よりは時間がかかっている。)



3段-、ってよりV10ってのがしっくりくる。

どでかい岩にラインをひく。

スケールのデカいクライミングができた。

岩の基部のガバからSDスタートです。



IMG_3320_.jpg




課題名は『HAKUJIN(ハクジン)』。



このような挑戦や経験をまたしてみたい。

もう少し難しくても楽しめそう。

数日経つと意識は次の岩や課題に向いている。



果たしてまた素晴らしい岩に出会えるか。

岩探しもしないとな〜。